Eco Town瑞穂長岡 B棟竣工

kameplan architects一級建築士事務所

2008年09月10日 12:00

見学会も無事終え、EcoTown瑞穂長岡B棟も、
無事お施主さんの手に引き渡されました。
これで2棟目のお嫁入り。
設計者としても感慨深いものがあります。






静岡県住まい博2008に出展します。

9月13日(土)14日(日)15日(月・祝)に、ツインメッセ静岡で行われる、
静岡県住まい博2008」の「建築家作品展」コーナーに出展することになりました。

当日は過去に手掛けた物件のパネルと模型を展示します。
また、14日、15日は会場にいる予定ですので,
お越しの際にはお気軽にお声かけ下さいね。



思えば、B棟のお施主さんは自分と年代も近く、
暮らしの考えに共感できる部分も多かったので、
設計段階での悩みも少なかったように思います。





家族が集まって、団らんのひとときを過ごしやすいよう、
贅沢にとったリビング・ダイニング・キッチンの一室空間。
キッチンだけは開けっぴろげ、というわけにはいかないので、
高めのカウンターで程よくカバー。
相当近づかないとシンクあたりは見えません。





リビングの一角に設えたPCコーナー。
ここにPCの一群と電話などの情報機器を集約。
家族全員で共有できるものは、やはりリビングにあった方がいいですよね。
階段と絡むプランだったので、できるだけ階段を軽く設えました。





キッチン背面にある天井までの引き戸収納。
内部の棚も可動なので、収納するものによって可変できる。
十分計算し尽くして収納を計画することも可能ですが、
家族関係が変われば、食器や調理器具もどんどん変わっていく。
住まい手自身がその変化に対応して、自分で変えられる。
これが重要だと思ています。





リビングとユーティリティーをつなぐ短い廊下。
その先にあるのは、実はトイレなんです。
開け放しても、その気配がリビングから感じられないよう、
便器の位置や内部の設えに工夫を凝らしました。





玄関からのリビングの眺め。
玄関入って左側にダイニングがあるのですが、
玄関の扉を開けただけではほとんど見えない。
PCコーナーも手元が見えるだけで、
それよりもその手前にある階段に視線が行くよう設えました。
その後視線を移して見えるのは、南側の庭。
やたら隠すのがプライバシーの確保と思われますが、
視点を移せば、方法はいくらでもあるんですね。





2階寝室周り。
将来は2部屋に分割できるよう、建具をあらかじめ配置し、
梁と下地を入れておきました。
適物適時、必要になったときに、必要なように設えれば良い。
奥に見える押し入れも、実は建具をつけませんでした。
建具は引き残しが出てしまい、良い使い勝手にならないことも多いのです。
お客さんが来るリビングなどでは建具もいるでしょうが、
寝室であればあえて建具ではなく、カーテンで隠すという方法もあります。
こうすることで、収納を全解放することもできます。
梅雨時に押し入れが湿気るのは、建具で密閉されていることもあるのです。
できるだけ軽く、できるだけ簡便に。
そうすることで見えてくる方法も、あるんですね。





今回の小屋裏収納は、可動はしごではなく固定階段を採用しました。
小屋裏収納へのアプローチ方法は、行政や指定確認機関によってまちまち。
今回のように固定階段が認められる地域もあれば、
可動のはしごでなければならないとする地域もあるので、
一概に導入はできませんが、使い勝手や安全性から見ると、
やはり固定階段のほうが良いですね。
これぐらいの広さがあれば、気軽な収納として使えますしね。





アウターガレージとその奥に見えるインナーガレージ。
市販のガレージも良いのですが、
やはり屋根に使用するポリカーボネートの耐候性に疑問が。
数年でバリバリにひび割れが入って、白くなっているものもよく見かけられます。
そこで折板という、工場の屋根などで使われる材料を採用。
ガルバリューム鋼板なので、耐候性もばっちり。





奥にあるインナーガレージ。
バイクの収納が主な用途だったので、少しこじんまりしていますが、
これでもかっ!!というぐらいに設置した棚のおかげで、
納戸としても利用が可能です。
また、たまりがちな資源ゴミの仮置にも最適。
こういう部屋が一カ所でもあれば、収納もずいぶん楽ですよね。





はじめは大人しかったのですが、次第に元気になっていくお施主さんのお子さん。
最後はデッキとユーティリティー、リビングをぐるぐるまわっていました。
ややっ!、こんなところに「回れる動線」を発見してしまいました。





とても良い笑顔で、この家を受け入れてくれたようです。
これからも末永く、このお家をかわいがってあげてね。

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